北前船とは、江戸時代から明治にかけ、北陸を中心に繁栄した海運業や船舶のことである。加賀市・橋立漁港には、
北前船の館や
蔵六園などの資料館が残されている。航海にとって望遠鏡は必需品だったらしい。当時の
望遠鏡がこれらの施設に所蔵されていると知り、尋ねてみた。望遠鏡は国産品として広く普及されている
岩橋製ではなく、いずれも外国製だった。蔵六園にはアメリカ製とスペイン製の二つが展示されていた。アメリカ製は口径6cm程度で、スペイン製は4cm足らずだろう。商用が主目的に間違いはないだろうが、時おりふと夜空を見上げ、月のクレーターや土星の輪を見た乗員もいたのだろうなあ。