桃の節句にちなみ、おとめ座の天体をアップしたいところだが、スピカは既出で、2月末から天気はぐずつきだした。そこで、以前に撮った二つの恒星、
プロキオン(こいぬ座α星)と
デネボラ(しし座β星)を並べてみた。「何の関係があるのだ」と言われそうだが、実はこの両者、調べてみたら割と似たような星だ。
プロキオンとデネボラまでの距離はそれぞれ11.4光年と36光年で、光度は0.4等と2.1等。絶対等級、という本来の光度は2等前後で、ともに太陽の10倍ぐらいの明るさだ。また、質量、直径もほぼ太陽の2倍程度でこれも同じ。ただ、表面温度がプロキオンの方で若干低いため、デネボラの白に対し、やや淡黄色く見える。シリウスとプロキオン実に良く似ており、しばしば
兄弟星として例に挙げられるが、この両者はイトコどうし、といったところかな。
※左がプロキオン・右がデネボラ。10cmの反射鏡で撮影。プロキオンの方は以前
65mmの屈折で撮ったことがある。