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2011年 10月 26日
新機種10cmED鏡でガニュメトの撮影にスタンバっているが、そういう時に限って天候が不順になる。いっそ雨が降り続けば諦めもつくのに、雨上がりの雲の切れ目から星がのぞく。その場所が木星のあたりであったり、天頂のペルセウス周辺であったり。ピント出しのため、とにかく星の出ている場所に鏡筒をむけた。その後、極軸調整のため天の北極に雲の切目がかぶさるのを待つ。しかし、あたりはみるみる雲に覆われた。
屋内に避難しつつ、ガニュメトの位置確認がてらおさらいをする。地球接近型小惑星にはイカルスなんてのもあり、子どもの頃、地球に衝突するなどという話を聞いたことがある。当時の専門書で調べてみると、衝突どころか月のはるか彼方を通過し、最接近時の光度も13等(!) え? 少なくとも、石ころのような小惑星の姿が夜空に浮かぶ様をイメージしていたのに、肉眼ではその痕跡すら見ることもできないのか!?少年雑誌やメディアの胡散臭さに不審を抱き、できるだけ忠実に天文現象をとらえようと試みるキッカケになった。 当時は小惑星四天王のほかに、エロスが細長い想像図とともに天文書に出てきたものだ。エロスはガニュメト同様、地球に接近するアモール群の代表格だ。1931年の地球接近時では太陽系の尺度を測るうえで大きな役割を担い、1AUがほぼ今の値に定められたという。 そのエロスはこれも今のガニュメト同様、来年早々地球に接近し8等級まで明るくなる。これは1931年当時とほぼ同じレベルだ。その昔「主な小惑星は口径5cmの望遠鏡で見ることができるものの、観察対象にしない方が良い」と書かれていた。なるほど、ごもっともな話だが、懐かしさもありしばし目をとめておきたい。 と時間を潰しをしていたら、あ、雨音が。外へ出たら、ベタ曇のうえ、雨がぱらついていた。残念ながら、今夜はこのまま撤収だな。
by astro_calendar
| 2011-10-26 03:59
| 太陽系
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