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2004年 09月 13日
暑い夏が終わり、秋の気配が濃くなってきた。いつのまにか、夜空も夏の星座から秋の星座へ徐々に衣替えだ。夜半を過ぎる頃には、東の地平線から冬の星座も顔を出す。その中のふたご座に、今土星が居座っている。兄弟のカストル、ポルックスよりちょっと明るいくらい。見方によっては三つ子座に見える。現在、カッシーニ探査機が土星を訪問中で、幾重にも重なるリングの画像を返送している。あと、4ヵ月後にはタイタンにプローブ(探査機)を投下する予定。どのような報告が送られてくるか楽しみ。
■ 土星と衛星タイタン 土星はこの1月1日、つまり元旦に衝(しょう)となった。難しいリクツはともかく、今期も晩秋から来春にかけてが土星の観察シーズンになる。 土星といえばリングに目が移りがちだが、衛星タイタンの存在も忘れてはならない。タイタンは月よりも一回り大きく、太陽系の衛星ではガニメデに次いで2番目。それよりこの衛星には、ずいぶん昔から大気があることが知られていた。それも、衛星表面では1気圧程度という数字がはじき出されており、けっこう大量だ。重力を考えると、地球よりもその量はかなり多いことになる。 20年前土星を訪問したボイジャーは土星本体もさることながら、「タイタン」にはっきりターゲットを絞っていた。しかしながら、返送された衛星のクローズアップ画像はオレンジ色の霞に包まれ、大地の様子はうかがい知ることができなかった。大気となれば生命が・・とロマンチックな想像をしてしまうが、氷点下180℃の世界。ちょっとキビいかなあ。水があっても氷っているだろうし。でも、「歓迎、ホイヘンス様」ののぼり旗をもったタイタン星人がカメラに写っていたら、きっと笑えるだろう。 (註・投下プローブ「ホイヘンス」にはとりあえずカメラも備わっているが、軟着陸をめざしているわけではないから、あくまでオマケていどのものだろう。タイタンの光度は8等級。ふつうの望遠鏡を使えば楽々確認できる。)
by astro_calendar
| 2004-09-13 19:23
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